スペースショッカー誕生 前編 [スペースショッカー]
今回はマドーグッピー研究所の名前の原因でもある、スペースショッカー誕生のお話を。
要は、さらってきて秘密基地で改造したってことは、仮面ライダー等他の怪人と一緒なのですが。。。
しかし、
彼のスタートは
T沢N帯魚で現れたY型アクアマリンコブラのモザイクオスと
オールドファッションブルーモザイクオスとプラチナモザイクダンボメスを交配して得られたメス(ブルーだった)
を
交配して得られた、
ブルーモザイクタキシードなのにコブラ模様が表現されている個体でした。
当時ショッカー(の常染色体タキシード因子)を探していた私は、
「これは常タキかも!?」
と思い早速購入。
写真のようなタキシード調と普通のモザイクが半々くらいで現れ(青と赤も半々くらい)、
この時点でよく考えれば、タキシード調の暗色は常染色体でもXでもあり得る感じでした。
しかし、
・タキシードなのに背ビレに高さが無い
・タキシードの上に見えるコブラ模様が強いのと弱いのがいる
・メスのタキシード班が薄く見づらい
という3点が、『X染色体のタキシードっぽく無さ』に感じられ
そして、私は常タキシードだと願い次の交配に移るのです。
それではそのタキシード調の暗色部分の遺伝を検討する材料となった交配とその結果を紹介します。
その交配は基本的ですが、
(ブルーのモザイクタキシードのオス個体) × (RRE.Aグラスのメス個体)
で、F1は全部アクアマリンコブラグラス(赤と青は出ましたが)になったのです。
ありゃ?常染色体だったら、少なくとも半分はタキシード斑がくるのでは?
となりまして。
それではとF2を取ってみたのが以下。
水槽が足らないのでRRE.Aしか残さなかったのですが、
こんなのと こんなの。
う~ん、モザイク尾ビレとタキシード班が連動してるっぽい・・・
これは『X染色体にモザイクタキシードなのかも』となったわけです・・・
さてしかし、このまま維持も考えたのですが、
前述したように、
タキシードなのに背ビレの高さが出ないし、
メスは普通のタキシード斑よりも薄いから見分けがつきづらいこいつら。
そんでもって、めっきりダンボ感も無くなったら尾開きも弱くて、地味な感じ。
?
ダンボ感が無くなったら地味になった・・・
!?
ダンボ感、出せばいいんじゃないかい?
しかも、X固めるの面倒だから、固まってるメスを誘拐してくればいいんじゃないかい?
ということで、プラチナモザイクダンボのメスを誘拐する作戦を立てるのでした。
次回、スペースショッカー誕生後編
2015-10-26 18:12
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コメント(8)
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うんうん、所長の苦悩とか葛藤が目に浮かびますね♪
こいつらを理詰めで考えながらやりたくなる理系派の方は考えすぎて疲れちゃうんです(笑)後編も楽しみにしています^^
by よこちゃん (2015-10-27 11:31)
よこちゃんさん
いつもありがとうございます。
水槽に限りがあるので、維持するのも弄るのも、ある程度把握しておきたいと思っておりまして。
ただ、ここ数年は特に知れば知るほどわからなくなってきております。
なので、簡単に「フルレッドはYだ、Xだ」とかと言えないもんだなぁと思っているのですが、今回のお話はタキシード斑(これも問題有りなんでしょうか)に模様が出るのは常染色体だけではなさそうですよ、というお話ができるといいな、というところでして。
あとは、後で見た時に「こんなことやってたなぁ」ってなればいいな、と。
by マドーハラダ (2015-10-27 12:47)
理詰めで考えると疲れてしまい、知れば知るほどわからなくなってしまうとは、当に魔性の女、もとい、因子ですね。
虜になった者たちは、もうけっして逃れられない(汗)
てぇー!!。恐ろしいぃー!!
後編も楽しみにしていまーーす^^
by make (2015-10-28 10:26)
makeさん
もう、グッピー自体が魔性の性格だと思います(笑) 飽きっぽい自分がずっとやりつづけているのを考えると、もう、強烈なやつです。
makeさんもその“魔性”にやられてしまってますよね?
by マドーハラダ (2015-10-28 13:59)
初めまして・・突然おお邪魔をお許しください。
毎回豊富な写真とシビアなコメントに私のGUPPY lifeへの刺激と大変な勉強になって居り、書面ではありますが感謝しております。
ところで、タキシード表現(ニグロコウウダタス)でありますが、これはあくまでも私の理解に過ぎない事ではあり、一般に肯定出来難いのではありますが・・
現在の様なドラゴン表現が出てくる以前、はるか昔の話しでありますが、GUPPY BASEBOOK VOL.2のS藤さんと良く会話した中で、一般に言われているタキシード表現の上にコブラ表現が出てくるのか??と言う事がよく話題となりました。
当時はタキシードがヘテロモルファや、ゼブリナスなどボディー表現の一番最強で❝上❞に表現されるモノと思われていたのですが、私とS藤さんとはそうは想っていなかった・・のが正直なところです。
ましてやルブラ表現やアクアマリン表現の様に個体の下半身に載る色表現は一般に言われる処のタキシード表現と同じようなものと理解して居り、タキシード表現には数種あると私は理解して居りました。
特にメス個体への一般に言われる処のタキシード表現に於いては私個人の理解ではありますが、その表現は全くアテにならない・・ないものが在る・・もっと簡単に言えば、観えるアクアマリン(ジャパンブルー)と隠れたXアクアマリン(Xジャパンブルー)と同じようにタキシード表現発色が下に隠れてしまうことがあると想って居ります。
特にダンボと呼ばれる表現に於いてはソレが多々く顕著に見受けられ、例え観えないノーマル表現でもその中にはソレがあると想って居ります。
今回見せていただきました写真の中に、モザイク表現を呈した♂個体があるのですが、その個体の持つボディーへのフィリグラン表現は粗く表現され、日本で言う処のレース因子が多く入った表現個体・・尾鰭の柄コダルピグメントが細かく表現された個体にはボディーに表現される模様も細かく表現されれと言えます。
これはあたかもgalaxyとmedusaの違いと同じで共通するものがあるといえるのではないでしょうか?
参考に・・この両者を簡単に見分けるのは背鰭の表現柄の違いが在ります。これはあくまでも私の持つ参考的な判断表現ではありますが、それらの持つ背鰭のがら表現の違いが在り、スポット表現ならばgalaxy・・細かなレース表現ならばmedusaと私は判断しております。
参考?余談ではありますが、以前、台湾の小冊子に掲載されたメス個体にはこの様な表現をもった個体も存在したそうです。face bookをご覧ください。
なんか、横道にそれてしまいましたが、結論としましてはメス個体のボディー表現は見た目の判断はし難い、素直にアテにしてはいけない・・ということが私の頭の片隅にあります。
永長とお邪魔いたしました。すみません・・・。
by きりWO (2015-10-31 09:04)
きりWOさん
2度目のご登場ですよね?前回ごあいさついただいた事、ちゃんと覚えております。
きりWOさんが見られてきた個体数や交配数には到底及ばないのですが、
私の拙い見解をお聞きいただければ幸いです。
“タキシード調の暗色”に関しては数種類有るのではないかと考えております。
しかし、常染色体因子のようにF1を採って、出るか出ないかで同じかどうかを
確かめられないので私のレベルでは何とも言えないと思っております。
ただ、ジャパンブルーやルブラに関しては、表現の領域が似ているとは思いますが、
“タキシード表現”というものが何を指すかで、これまでの“タキシード”と
同じようなものとするか否かが変わってくると思います。くくり方の違いというか。
今回のスペースショッカーの暗色を“タキシード斑”と書いたのは、
尻ビレと腹ビレに下地色(白)が入るのが、これまでのタキシード因子と同じ感じに見えたためです。
また、メスに表現が出ないものはいると私も認識しております。
そこでオスとメスが決定的に違うのはホルモン量だと思います。
かつてのレッドテールはメスは赤くなく、モザイクのメスも赤くありません。
しかしオスはしっかり赤い。これは雄性ホルモンが関連していると思っています。
過去、メスの表現を見るのに雄性ホルモン使ったとか聞いたことがありますが、
コブラ因子(レース因子?)を持ってるメスに雄性ホルモンを使うと模様が出るとかでないとか。
雄性ホルモンをフルレッ・・・ これは無しにしましょう(笑)
あ、あと、尾ビレと尾筒の柄の粗さに関してはコブラ因子は一緒で、
それ以外の因子が違うと見ています。
ギャラクシィとメドゥーサの模様の違いもそこに起因すると私は考えています。
オスもメスも、因子を持っていても、それ以外の因子(XYも含む)に影響されて、
見えたり見えなかったり、というところだと思います。
因子の呼び方も、それぞれの捉え方の違いもあるので、
このあたりは短い文面だけだと誤解を生む可能性がありますね。。。
by マドーハラダ (2015-10-31 18:01)
さすがの返しに敬服と感謝しております。
またこれからも年寄りを刺激してやってください・・ね。
ありがとうございました。
by きりWO (2015-10-31 18:17)
きりWOさん
敬服と感謝なんてとんでもありません。
こちらこそ今後もかまってください。
やはり実物を見続けてこられた方が本物だと思いますので。
by マドーハラダ (2015-10-31 18:25)